岩屋あかもく
【リビング北九州 2010.4.17掲載】
岩屋あかもく
 磯場が広く、恵み豊かな若松区岩屋沿岸でとれる、ある海藻が3年前から注目を集めています。「北九州市『食』の認定ブランド」にもなった、「岩屋あかもく」。今回はその魅力に迫ります。
北九州市若松区の新たな特産品が誕生
 若松区岩屋地区で今、最盛期を迎えている海藻「岩屋あかもく」。4月中旬〜5月中旬にかけて漁が行われています。

 アカモクは、生命力が強い、ホンダワラ科の海藻。3年前までは食べられることもなく、船のスクリューに絡むことなどから、“厄介者”扱いされていた存在でした。しかし、調べてみると栄養価が高い健康的な食材であることが判明。クセもなく食べやすいということで注目され、岩屋漁業協同組合(現・ひびき灘漁業協同組合岩屋支所)が売り出しを開始しました。2007年、同漁協内に加工場が整備されるとともに、岩屋エリアの女性たちからなる地元女性部のメンバーで構成された「アカモク部会」が発足。

岩屋あかもく
 「岩屋の海でとれた天然のアカモクのみを使用。添加物も何も入っていない素朴な味です。地産地消を掲げ、頑張って活動しています」と部長の林元子さん。活動を始めた頃は、何もかもが初めてのことばかりで手探り状態だったといいます。「わっしょい百万夏祭り」をはじめ、市内のさまざまなイベントに“アカモク入りお好み焼き”を出品するなど、メンバーたちと地元の皆さんの頑張りにより、1年目にしてアカモクは「北九州市『食』の認定ブランド」(北九州商工会議所主催)に。ブランド名は「岩屋あかもく」。若松区の“新しい味”として、その認知度は年々高まっています。

強力な“ネバネバ”の中に栄養素がたっぷり
 アカモクの特長は強力な粘り。糸を引くモチモチとした食感は、“ネバネバ系”の食材の中でも群を抜いています。また、その“ネバネバ成分”の中には、たっぷりの栄養素が含まれています。アカモク100gに、フコイダン含有量0・65g、食物繊維はモズクの約2倍の3・9g、カルシウムは約5倍の110mg(※)。海藻独特の臭みもなく、さっぱりとした味わいです。
 「加工の工程もシンプル」と林さん。その流れは以下の通り。
 (1)漁師が専用かまで刈っていく
 (2)水(塩水6:真水4)で洗う
 (3)(2)を長さ30〜40cmくらいにカットする(茎の固い部分を除く)
 (4)(3)を釜でサッとゆでる(青くなる程度。温度は90℃)
 (5)(4)を再度水洗いしつつ冷やす
 (6)(5)の水気を切る
 (7)(6)をミンチ機にかける(粘りを出すために2回かける)
 (8)(7)をパック詰めする
 「粘りが強力で、“スプーンですくって入れる”という作業ではらちがあかないので、ゴム手袋をはめた手でつかみ、キッチンばさみで切りながらパック詰めしています」とのこと。
 ※福岡県水産海洋技術センター(財)食品環境検査協会分析

そのままでも、他の食材と合わせても◎
林さん
 地元の人にはなじみの食材かもしれませんが、「どうやって食べたらいいか分からない」という人も多いのでは? そこで、林さんにお薦めのアカモク・レシピを教えてもらいました(左下参照)。
 「ご飯に乗せたり、みそ汁に入れたり、手軽に栄養が取れるので朝ご飯にもぴったり。ポン酢をかけてそのまま食べてもおいしいですが、パン生地に練り込むなど、いろんな食材との相性もいいと評判ですよ」と語る林さん。
 この北九州の新ブランドをまだ食べたことがないという人は、ぜひお試しあれ。

アカモク・レシピ
アカモク入りみそ汁
アカモク入りみそ汁
(1)エノキ入りのみそ汁を作る
(2)椀にアカモクを大さじ2入れる
(3)(1)を(2)にかける
アカモクお好み焼き
アカモクお好み焼き(2人前)
(1)アカモク大さじ2(好みで調整を)を水130ccでのばす
(2)(1)に市販のお好み焼き用粉100g、コーン50g、天かす適量を入れてよく混ぜる
(3)油を熱したフライパンかホットプレートで、(2)を焼く
(4)好みでソース、マヨネーズをかける

・おさかなロード加盟店(事務局「割烹旅館 かねやす岩屋店」TEL:093・741・1131)
若松区国道495号線脇田〜有毛区間の「おさかなロード」。その周辺にある旅館&飲食店・JA北九かっぱの里・ひびき灘漁業協同組合などが協力し、若松西部地区のPR活動を実施。参加店の「割烹旅館 かねやす岩屋店」「活魚料理 浜風」「割烹旅館 ふじむら」「かんぽの宿北九州」「夕日の見える丘」では、いろんなアカモク料理が味えます。
 ※右写真上は「割烹旅館 かねやす岩屋店」のアカモク入り海鮮丼、1050円
・小倉かまぼこ(小倉北区魚町2の19旦過市場内TEL:093・521・1559)
あかもくの天ぷら(137円)…アカモクを練り込んだ、さっぱり味の天ぷら。
ポン酢が合います。
・「アカモクのパック詰め」販売場所(TEL:093・741・1556/ひびき灘漁業協同組合岩屋支所)
ひびき灘漁業協同組合岩屋支所、イオン若松・八幡東店、JA北九かっぱの里、筑前あしや海の駅ほか。

Back number