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農業を知り、自然と触れ合える

北九州市立総合農事センター

工業だけでなく、実は農林・水産業も盛んな北九州市。農業に関しては、冬キャベツ、スイカ、タケノコ、シュンギク、トマトなどの県内有数の産地となって います。そんな市内の農業のサポート役が、小倉南区にある北九州市立総合農事センター。センターを訪れ、“農業”について改めて考えてみませんか?


▲その美しさと香りに心安らぐバラ園
北九州市の特徴「都市型農業」の振興を目的に設置
工業都市としてのイメージが強い北九州市ですが、豊かな自然に囲まれているため、古くから農林・水産業も盛んであることを知っていますか? しかも、生産地と消費地(都市部)が近い関係にあるという地理的メリットを持っています。それを生かした「都市型農業」の振興を目的として昭和48年に設置されたのが、北九州市立総合農事センター。農業者への新技術導入や、生産力低下など営農問題の解決のための指導的役割を果たしています。また一方、市民に農業を紹介しつつ、自然と親しめる憩いの場を提供している施設でもあります。 大きく分けると、農作物・憩い・家畜の3ゾーン。農作物ゾーンでは、季節に応じたさまざまな作物の展示栽培や試験栽培を実施。収穫された野菜は、入口近くの農林ショップで販売しています。
ウメ、バラ、コスモスなど、さまざまな花色に染まる

発芽の様子を語る飛松さん
季節の草花や果樹が目を楽しませてくれる、憩いゾーン。 「ここの草花は種から育てています。発芽した時は本当に嬉しい。かわいいんですよ」と園芸係の飛松礼子さん。発芽適温を保つために冷蔵庫に入れるなど、細やかな気配りが必要だと言います。発芽してからも、病気や虫にやられていないか、そろそろ植え替えを…、草むしりも…など、自然相手なので毎日気を抜くことができません。 また、1年中季節の花を咲かせて来訪者を楽しませるため、計画的に種をまき、手入れをしていると語る飛松さん。「クリスマスに人気のシクラメンは、前年11月に種をまかないと、次年12月に間に合いません。このように、ほかの草花も逆算して種をまいていくんですよ」。 初春は155本のウメが咲き誇る白洲梅園、春と秋に約2000株のバラで美しく染め上げられるバラ園など、緑が目にやさしい憩いのエリアがたくさん。
ロックワラビー

(左)子どもの目の高さに合わせ、コスモスの背を低く育てて迷路のように配置した“コスモス迷路” (右)熱帯果樹・観葉植物が育つ「観賞大温室」(大人150円、小・中学生100円)の天井まで届く「タビビトノキ」

間近で家畜を見ることができる数少ない施設

▲同センター生まれの牛の親子
(手前は9月に生まれた子牛)
「小倉牛」をはじめ、肉用牛の肥育や酪農、養豚、採卵鶏、ミツバチの飼育など、畜産も盛んな北九州市。畜産ゾーンでは、家畜の飼育研究や診療などが行われ、情報普及の面で一役買っています。 「家畜を間近で観察できる、貴重な施設。時間があるときは施設内を回り、その生態など説明しています」と話す、畜産係で獣医師の藤田景清さん。9月と10月には子牛が1頭ずつ、来訪者たちが見守る中で生まれたそうです(2頭とも!)。そんな体験ができるのも、家畜の生態を公開している同施設ならでは。

▲木曽馬最高齢の幸ちゃん
また、ここでは「日本3大在来馬」といわれる長野県の天然記念物・木曽馬も飼育。昭和56年、岐阜市畜産センターから譲り受けた「幸春号」(愛称・幸ちゃん♀)。その後、息子と娘の2頭を出産。昨年、孫の「豊春号」(愛称・元太♂)が生まれました。幸ちゃんは来年4月で30歳、人間でいうと100歳を超えていて、なんと木曽馬の長寿日本一。穏やかな立ち姿に心癒されます。 市民の“食卓”を支える上で、また憩いの場として、重要な役割を持つ施設ですね。

実は●●スポットなんです

1.メタセコイヤの木が並ぶ玄関付近は、カメラ好きが集まる撮影スポット。某韓国ドラマのワンシーンのような、すてきな写真が撮れますよ。

2.木々に付けられたネームプレート。それを目印に散策すれば、楽しみながら植物名が覚えられます。ムベの実(左写真)など、都会では見ることのできない植物も隠れている植物探検スポット。

3.クリスマスのオーナメントにもぴったり! アートな形の“巨大松ボックリスポット”。探してみて。

4.産卵に適した堆肥があるため、“クワガタ&カブトムシスポット”でもあります。ただし、スズメバチがいるので気を付けて!

リビング北九州2009年11月14日号掲載 ※この情報は掲載時点のものです