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【リビング北九州 2004.7.17掲載】

梅雨が明けると、城下町・小倉では街のあちこちから太鼓の音が聞こえてきます。そして毎年7月第3金、土、日曜には、「アッヤッサヤレヤレー」のかけ声と力強い太鼓の音が、小倉の夏を熱くします。今回は、小倉示氏園太鼓がさらに面白くなるマメ知識を紹介しましょう。 旧六月に行われてきた「小倉園」。小倉城を築城した細川忠興が無病息災を祈るとともに、城下町繁栄策のひとつとして、1617年、京都の園祭を小倉の地に取り入れました。 江戸時代の小倉園は、ご神幸に城下の各町内から、趣向を凝らした山車(だし)、踊車、人形引車、傘鉾(かさほこ)、踊り子などが随従する豪華なものだったようです。しかし明治以降は、山車に据え付けた太鼓を叩(たた)き、それに調子をとるジャンガラ(摺り鉦=すりがね)が加わり、両面打ちの太鼓を主体とした現在の形へと変わっていきました。 昭和33年4月には、福岡県指定無形文化財(昭和51年4月に福岡県指定無形民俗文化財に指定替え)に指定されています。
小倉祇園太鼓を知るのに欠かせないのが、ドロ(濁)、カン(甲)、ジャンガラという言葉。 太鼓は面によって音が異なり、低く腹に響く音がする面をドロと呼び、太鼓のリズムをとります。これが基本調になるので、正しく平調にリズミカルに打たなければなりません。 もう一面をカンと呼び、高い軽やかな音がし、メロディーになります。打ち方が難しく、技術が必要。そしてジャンガラという摺り鉦が、この太鼓の調律をリードする役目を果たします。 この三つの音が小倉祇園太鼓の勇壮な響きを生み出すのです。
小倉祇園太鼓の伝統的な姿は、山車の前後に直径約一尺五寸(45・5cm)の太鼓を据え、その山車を曳きながら打つというもの。その打法は“両面打ち”と呼ばれ、全国でも珍しいとされています。打ち手は4人、ジャンガラ2人、計6人が基本的な構成です。 原則的な打法、基本的なリズムはありますが、町内によって少しずつ異なり、各人各様の工夫を凝らしています。「一定の場所で山車が通るのを見るのもいいのですが、どこか自分の気に入った山車にずっとついてまわると、小倉園太鼓の違った魅力を発見できると思います」と小倉園太鼓保存振興会企画広報委員長の樽井敬三さん。 競演大会のチェックポイントはチームワーク、基本に沿った打法、上品さだとか。あなたもお気に入りの山車を見つけませんか? 写真)服装は、揃いの浴衣または法被(はっぴ)、向こう鉢巻、白足袋、草履を原則とし、全体的に上品に保つ ※モデルは昨年、第56回競演大会大人組優勝・新馬借一二三会の杉谷英樹さん