> > 技ありの人間関係 > 高校生諸君!
 
 
 
 
大学で高校生に講義をした。ウインタースクールという企画だ。いつもの悪い癖で、つい脱線する。
 「前に見える2号館は昔、学生運動家によって占拠されました。屋上から火炎瓶も飛んだ。そのわけは、当時の大学生は“大学は大学に来られない人のためにある”と思っていたからです。弟や妹のために学校に行かずに働く人も多かった。そんな人たちが幸せになる世の中を作ろうとしたのです。少し傲(ごう)慢だったかもしれない。でもそう思っていたのです」

次に大学キャンパスの美しさに触れて、11月1日付毎日新聞の余禄に載ったケネディの演説を引用した。1963年アメリカン大学での卒業式。「大学のキャンパスより美しいところはこの地上にほとんどない。…キャンパスが美しいのは無知を憎む人が知る努力をし、真実を知る人がそれを伝えようと力を尽くしている場所だからです」。確かに大学から人類の理想が消えると心配だ。さらにケネディはこの後、無知の横行で見えにくい真実「世界平和」を訴えた。私は語った。核軍縮への道は大学のキャンパスから開かれたのですと。無知を知ったのか、高校生はシーンとなった。
感想はいろいろだった。「一言一言に共感し納得。久々にビビッときました」「大学には絶対行きたくないと思っていたが、大学も悪くないと思った」「感動し、心に響いた」。でも中には「先生の人生の話、面白かったです。まねしたいとか、かっこういいとかは思いませんが…」「先生の中途はんぱなとこが好きです。長生きしてください」
 ウーン。愛の“むち”!