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脳科学ブームである。他者の行動を見ただけで、自分も同じ動作をしていると理解する「ミラーニューロン」や動作によって逆に脳に影響を与える「エンボディメント理論」などの脳機能が明らかにされている。
買い物途中に子どもがいなくなったお母さん。青ざめて探していると、店先に止めてあった他人の自転車に乗り楽しそうにペダルをこいでいる。しかろうと思った瞬間、めったに見せないわが子の満面の笑顔に負けた。ついこちらも笑顔。しかれなかったのは、つい映った笑顔(動作)が脳にフィードバックされて脳がさらに喜んだからである。脳機能の勝利。笑顔は感染し脳をポジティブにする。
でも笑顔の出にくいときがある。私たちは自分と「異なるものや違うもの」と遭遇すると不安になり表情も固まるようだ。
 対話をしていてうまくいかないのは、相手が違う意見を言ったときである。相手を認める「寛容の精神」だけでは無視することもできるから対応できない。真の対話は相互の尊敬や、差異を讃(たた)えるという深い心根を持つことといわれる。でもなかなかできない。

私も妻との違いを乗り越えられない。しかし「差異こそエネルギー」である。水力発電は水位、火力発電は温度の違いを利用する。違いが創造のエネルギーを生む。優れたリーダーは自分と違う意見を常に求める。差異(サイ)と出会ったらチャンス。ニッコリ笑う練習をしよう。脳は喜び、笑顔は感染して相手も笑い、こちらも楽しくなる。明日からサイ(妻)と出会ったらやってみよう。