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お風呂に入ると潜ることにしている。水の中に落ちた時の練習である。早朝に8回、懸垂をするのは犬に追い詰められても、お尻を噛(か)まれずに塀を乗り越えるためである。でも近頃、見えない未来に備えるより、今、目の前にあるものを守るための行動も必要だと思うようになってきた。
映画館「小倉昭和館」は名作品の映画が2本立て1000円で見られる。“北九州の岩波ホール”と私は呼んでいる。会員になれば800円。なんと1本あたりコーヒー代と同じ400円である。ぜひ盛り立てたいと思うのは、映画館の灯(あかり)を守りたいからである。
飯塚、最後の映画館「飯塚シネマセントラル」が今月11日で閉館する。最後の上映作品の一つ「キネマの天地」は山田洋次監督の22年前の作品。若き活動写真家たちの映画にかける情熱と夢を描いた青春映画である。ワンコイン500円で4月11日まで見られる。
支配人の柴田加津美さんは言う。「この映画館を愛し、応援してくださった人たちに申し訳ない。これ以上運営していくことがとても厳しい状況となりました。断腸の思いで閉館させていただきます」。
オヤジがよく言っていた、「なぜ塀が建てられたか分かるまで、決して塀を取り外してはならない」と。地元に昔からあるものを大切に守り支えることが望まれる時代である。今月からはこれまで以上に地域貢献を決意した。変な夢を見たからだ。妻に似た犬に塀に追い詰められた。「いつまでも“キママの天地”じゃないとよと犬に尻を叩(たた)かれて目が覚めたのだ。