> > 技ありの人間関係 > “かみ”と共に去りぬ
 
 
 
 
不快指数があるのなら“愉快指数”があってもいい。身近に起きた愉快な話を学生に取材したので残暑お見舞いとして、トップは自動車学校ネタ。運転は緊張するため失敗談も多く、教習所はネタの宝庫である。
愉快指数85の話。初めての実技講習だった。同じグループになったおばさんは最初に運転することになった。突然、教官に「発進の合図!」と言われてパニックになったおばさんは「発進!」と大声で叫んだ。教官に「違うでしょ」と言われると、「発射!」と叫んだ。
もう1題。愉快指数86の話。狭い道での路上教習だった。おまけに子どもたちがたくさん下校していた。教官は「子どもは急に動くから危ない。注意して」と言った。運転していたおじさんは何を思ったのか急いで窓を開けて「こらー! 危ないじゃないか」と注意した。
次は学生たちの祖父母の話。このネタも多い。人生の深みを感じさせて味わい深い。愉快指数88の話。
 この前の休みの日、前から欲しかったデジタルカメラを買った。それが嬉しくて家に帰って家族に「今日、デジカメ買った」と言いまくった。そしたら、その夜祖母が部屋に来た。「これデジカメにあげな」と何かを持ってきた。キャベツだった。

もう1題。愉快指数80の話。結婚した姉は祖母にハンバーグを作ってもらい、自分の子どもに食べさせた。「すごい! おいしい」と子どもたちが喜んだので祖母が作ってくれたと教えた。次にもらったコロッケも揚げて食べさせるとおいしかったので、「これもおばあちゃんが作ったんよ」と言った。後日、姉は唐揚げを工夫して作った。子どもたちは「おいしい」と喜びながら「これ、おばあちゃんが作ったんやろ」と言い続けた。それ以来、姉の作る“おいしいもの”は、すべて「おばあちゃんが作ったんやろ」と言われている。普段、何を食べさせているのだろう。
三つ目の話は、学生の幼いころの思い出。愉快指数88の話。私の幼いころ、母から「ウンチをしたときはチャンと“出たら出た”って言うのよ」としつけられた。私はそれを素直に聞いて、ウンチをしたら家の外でも「でたらでたぁ!」と叫んでいた。母は何も指摘しなかったので、私はこの「出たら出たぁ」の意味を中学のころまで理解していなかった。
…とここまで原稿を書いていると、後ろからのぞいた妻が「養毛剤で“出たら出た”と叫びたい人もいるよね」と言いながら扇風機の風とともに去っていった。