> > 料理研究家の台所 > 檜山タミさんの「お鍋」

台所は主婦の城!? 主婦の憧れ、女性料理研究家の台所には、思わず真似したくなるアイデアからプロならではのこだわりまで、たくさんのものがつまっています。このシリーズでは、福岡の女性料理研究家のお城をちょっと拝見!

福岡市内のマンションの一室。檜山タミさん宅の台所の壁には、銅や鉄、ホーローの、片手鍋や両手鍋、フライパンなどが、ずらりと並び、鈍い光を放っています。
「この鉄鍋は昭和20年代からのもの。煮物や、みそ汁…。昔は七輪で作っていましたね」「この銅鍋はフランスに行ったときに買ったもの。高級ブランドの服が買えるぐらい高かったんですよ」。声を弾ませる檜山さん。「いいお鍋があれば、料理がおいしくできる。飾っていても、きれいでしょう」

「お鍋を見れば、その国の料理が分かる。オーブンがどの家庭にもあるフランスの鍋は、その中に入れて間接で煮るのにいいですね」
驚くのは、その鍋のずっしりとした重さ。「厚手のお鍋は、焦げにくいし、冷めにくい。弱火でコトコト煮込む料理がおいしくできますよ」
長いものだと半世紀以上、大切に大切に使い続けてきた鍋。檜山さんは、長持ちのヒケツを、使ってすぐに手入れをすることと、汚れと水分を残さないことだと話します。
「今は安い鍋、軽くて洗うのが便利な鍋が重宝されるでしょう。でもね。それで、すぐ捨ててしまうより、いいものを長く使った方が、結局は安上がり。ゴミも出ませんし」
檜山さんの台所では、今日も、手入れが行き届いたピカピカの鍋たちが、静かに出番を待っています。